Keyboard Quantizer Miniを購入して、英語(US)配列キーボードと日本語(JIS)配列キーボードとを簡単に共存して利用できるようになりました。備忘録として記録しておきます。
- 3行で
- Keyboard Quantizer Miniとは
- 日本語(JIS)配列キーボード・英語(US)配列キーボード共存の問題点
- ソフトウェアでの対処方法
- ハードウェア(Keyboard Quantizer Mini)での対処方法
- ThinkPadトラックポイントキーボードIIでの設定例
- まとめ
3行で
- Keyboard Quantizer Miniでキーボードの配列をカスタマイズできる
ENABLE_US_KEY_ON_JP_OS_OVERRIDE
キーを利用して、US配列のキーボードをJIS配列認識環境で利用できる- 短押しで
Alt
長押しで変換・無変換
のようにキーを割り当てて、IMEのOFF/ONもできる
Keyboard Quantizer Miniとは
Keyboard Quantizer Mini - のぎけす屋 - BOOTHにて販売されているキーボードの入力変換装置です。USB接続したキーボードの入力を読み替えて、出力をカスタマイズすることができます。自作キーボードなどでよく利用されているファームウェアであるQMKを利用しているようです。そのため、自作キーボードを作るほどではないが、市販のキーボードに満足していない人に向いているかと思います。
日本語(JIS)配列キーボード・英語(US)配列キーボード共存の問題点
職場のノートPCは日本語(JIS)配列キーボードですが、私の好みは英語(US)配列です。外付けの英語(US)配列キーボードをそのまま利用する場合、次のような問題がありました。
- 内蔵キーボードと外付けキーボードどちらかが印字通りに入力できない
- 日本語キーボード(106/109キー)設定の場合:外付けキーボードのキー配置が崩れてしまう
- 英語キーボード(101/102キー)設定の場合:内蔵キーボードも変換・無変換キーが使えなくなり、IME切り替えが不便
- 双方の設定を切り替えるには再起動が必要で時間がかかる
ソフトウェアでの対処方法
以下のソフトウェアを利用することで先の問題を簡単に解決できます。しかし、職場PCなどはソフトウェアを自由に利用できないことも多いのではないでしょうか。
- ULE4JISの詳細情報 : Vector ソフトを探す!
- ソフト起動時のみJIS環境でUS配列を有効にできる
- GitHub - karakaram/alt-ime-ahk
- 左右Altの空打ちで日本語入力の切り替えを行える
- 「Change Key」非常駐型でフリーのキー配置変更ソフト - 窓の杜
- レジストリを変更してキー割り当てを変更をできる
ハードウェア(Keyboard Quantizer Mini)での対処方法
ハードウェアで対処できれば、ソフトウェアの導入が不要となり、環境を選ばずに日本語(JIS)配列キーボード・英語(US)配列キーボードを共存できます。Keyboard Quantizer Miniを使って簡単に対処できました。
■想定環境
- Windows 10 or 11
- 日本語キーボード(106/109キー)設定
- 内蔵キーボードは日本語(JIS)配列、外付けキーボードは英語(US)配列で利用したい
■設定手順
- Remapを開く
- ChromeかEdgeで開く必要があります(Web HIDに対応しているブラウザが必要)
- 任意の場所に
ENABLE_US_KEY_ON_JP_OS_OVERRIDE
キーを割り当てる - 画面右上の
flash
ボタンで設定変更を反映する - 割り当てた
ENABLE_US_KEY_ON_JP_OS_OVERRIDE
キーを押下する Shift
+2
を押下して@
が入力されることを確認する
ThinkPadトラックポイントキーボードIIでの設定例
外付けの英語(US)配列キーボードとして、ThinkPad トラックポイント キーボード II – 英語を利用しています。下記を実現して、自宅PCでも職場PCでも快適に利用できるようにしたいです。
■実現したい動作
- 各PCの内蔵キーボードも外付けキーボードも刻印通りに入力できること
- 職場PC:日本語キーボード(106/109キー)設定
- 自宅PC:英語キーボード(101/102キー)設定
- CapsLockをCtrlにできること
- 左右のAltキーでIMEのOFF/ONを切り替えられること
- Appキーを利用できること
- カーソルキーでHome、End、PgUp、PgDnキーとしても利用できること
■レイヤー0(職場PC利用時)
変更前のキー | 変更後のキー | 備考 |
---|---|---|
Capslock | 左Ctrl | |
左Alt | Hold:左Alt Tap:無変換 |
|
右Alt | Hold:右Alt Tap:変換 |
|
Space | Hold:TO(7) Tap:Space |
Hold:レイヤー7へ移動 |
PrtSc | App |
※Hold:長押し、Tap:短押し
■レイヤー1(自宅PC利用時)
変更前のキー | 変更後のキー | 備考 |
---|---|---|
Capslock | 左Ctrl | |
左Alt | 左Alt | 無変換を無効化 |
右Alt | 右Alt | 変換を無効化 |
Space | Hold:TO(7) Tap:Space |
Hold:レイヤー7へ移動 |
PrtSc | App |
※US設定では変換・無変換が利用できないので、alt-ime-ahkを利用
■レイヤー7(Spaceキー押下時の動作)
変更前のキー | 変更後のキー | 備考 |
---|---|---|
Home | ENABLE_US_KEY_ON_JP_OS_OVERRIDE | US配列をJIS環境で有効化 |
End | ENABLE_JP_KEY_ON_US_OS_OVERRIDE | JIS配列をUS環境で有効化 |
delete | DISABLE_KEY_OS_OVERRIDE | 配列変更を無効化 |
PrtSc | PrtSc | PrtScを有効化 |
↑ | PageUp | |
↓ | PageDown | |
← | Home | |
→ | End | |
F1 | TO(0) | 変換・無変換ありのレイヤー0へ移動 |
F2 | TO(1) | 変換・無変換なしのレイヤー1へ移動 |
まとめ
Keyboard Quantizer Miniで英語(US)配列キーボードと日本語(JIS)配列キーボードとを共存して利用できるようになりました。変換・無変換キーのあるUS配列キーボードが欲しい人などには特におすすめです。たくさんの機能があるようですので、さらに使い込んでみようと思います。